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2005/02/25

花を買ひきて

二十歳の誕生日を迎えた時、「今日から大人だなんてどうしよう……」と思ったものだった。
「悪い事をしたら、新聞に名前が出ちゃうんだ」
真っ先に心配したのがそれくらいだから、たいした事はなかった。

三十歳になって、ようやく「これで大人になれたのかな?」と、自然に思えるようになった。
このまま充実していけばいい。
大事なのは人間性。と、歳を重ねる事にも何の不安もなく、不満もなかった。

それが、四十路にコマを進めたら、「一つ戻る」だったり、「ふりだしに戻る」だったり……。
私の人生双六、不惑の歳を越えてから惑い出すなんて思ってもいなかった。

そして気がつけば、周りは皆しかるべきステータスを獲得して、さっさと次のステージへ行ってしまった。
「上がり」になれないのは自分だけ……。

友が皆、偉く見えると嘆いたのは石川啄木。
でも、その時啄木さんは若かったんだよね。

この私は、もうすぐ誕生日を迎える。
そして、とうとう大台に乗ってしまう。

・・・ダブルパンチ・・・。

だけど、双六だって、ゲームだって楽しむためのもの。
退屈しのぎの、時間潰しではもったいない。

ましてや人生に於いておや……。

せっかくコマを進めているのなら、せめてその間は、楽しい事もつらい事も、充分味わわなければ・・・ね。
ミスチルの歌のように、最後のデザートを笑って食べるために……。

hanawo
 
 
 
友がみなわれよりえらく見ゆる日よ
花を買ひきて
妻としたしむ

石川啄木
 

(味わわない:ワ行五段活用の未然形って、難しい…。)

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コメント

ドコかの作家さんの言葉なんですけど、
「自分の周りの人間が偉く見える人は素晴らしい人。
だって鋭い観察力と他人の長所を素直に認める心をもった人だから。
もっと胸をはりなよ」
とか。

けっこう救われた言葉なので覚えてるんですけど、不覚にも作家さんの名前は忘れてしまいました(笑)。
自分にも言い聞かせてるんですけどね。
「もっと胸をはりなよ」って。
なかなかうまくいかんもんです。
(;´▽`A``

投稿: ろぷ | 2005/02/26 07:11

ろぷさん、おはようございます。
そして、ありがとうございます。(^.^)

>けっこう救われた言葉なので覚えてるんですけど、不覚にも作家さんの名前は忘れてしまいました(笑)。

私も救われました(笑)。

いや、本当に…。そうやって名前は忘れられても、「言葉」は伝えられていくし、人に何かの力を与えられる「言葉」って、素敵ですね。

>「もっと胸をはりなよ」って。
>なかなかうまくいかんもんです。

アハ、私の場合、ぢっと手を見たりして…。(^^;)
でも、一つだけ「胸をはって」言えるのは、人を見る目だけはある事。
そして、ろぷさんって、最初に思った通りやっぱりスゴイ人です。(^.^)

投稿: nanbu | 2005/02/26 09:13

nanbuさん、こんにちは。

友がみなわれよりえらく見ゆる日よ
花を買ひきて妻としたしむ

啄木のこの歌、好きです。(お花の写真に添えられていてまたぐっと雰囲気がでていますね!)
彼は挫折感の中で詠んだのかもしれませんが、でも温かさが感じられて。

そしてまた、ろぷさんがご紹介してくださったある作家さんの言葉も、いいですね。私の心のひきだしにもしまっておきます。

先日新聞の広告で見た「サイドウェイ」という映画のことも思い出しました。
見てみたいなと思ったんです。
広告文の見出しに書いてあった最初の言葉

「人生の半分が過ぎたのに、何一つ達成していない」―――。
『サイドウェイ』の主人公、マイルスの言葉だ。ギクリとした方も多いのではないだろうか。

はい、私ギクリとした一人です。

投稿: ポージィ | 2005/02/26 11:21

ポージィさん、こんにちは。

『サイドウェイ』…。「脇道」とか「寄り道」みたいな意味なんでしょうか。
回り道に思えても、人生に無駄な経験ってないような気もしてます。
(珍しくポジティブでしょ?)

その時は、「こんな事して何になるんだろう…。」と思っても、
忘れた頃になって、その時思い悩んだ経験が生きたりして。

私も、随分道草をくってますけど…。
その分、道端の草の名でも覚える事にいたします。(^.^)

(追記:sidewayって「横の」とか「横に」の意味でしたね。)

投稿: nanbu | 2005/02/26 12:12

映画の広告の、別のコピー文(って言うの?)にはこんな言葉も書いてありました。

サイドウェイ―――“人生の寄り道”で見つけた、深い味わい。おかしくて切ない大人のテイスト。これはあなたの物語かも―――ご賞味あれ。

道草も回り道もそのときは無駄に思える経験も、関わり方・とり方いかんで、本当は人生を豊かにしてくれるものなんですよね。

投稿: ポージィ | 2005/02/26 22:23

追伸:映画のストーリーそのものとは、
ちょっとずれたところで共感しているかもです。

投稿: ポージィ | 2005/02/26 22:25

「急がば回れというけれど、回り道でも進んでる」
何年か前のサラリーマン川柳のボツ作品です。

どれだけ寄り道しても前を向いて歩いてる限りは目的に向かって進んでるのです。
だからnanbuさんの『人生に無駄な経験ってない』ってのにすごく共感いたします。裏道のひっそりと隠れた名店は普段通らない道を歩かないと見つかりませんもんね☆
要は気付くかどうか。気付く限りすべての事柄は勉強材料なのでしょうね。きっと。

投稿: ろぷ | 2005/02/27 04:24

おはようございます。

>ポージィさん
>本当は人生を豊かにしてくれるものなんですよね。

>ろぷさん
>どれだけ寄り道しても前を向いて歩いてる限りは目的に向かって進んでるのです。

ホントにそうですね。
歩いていく事(生きていく事)そのものが大事なんですよね。
たくさん発見して、それを精一杯味わって…。

以前読んだ新聞に、終末期医療に携わっている方からのこんな投書が載っていて。
「穏やかな人は、より穏やかに。怒りっぽい人は、より怒りっぽく…。最期を迎えた時、その人がどう生きて来たかが濃縮されて現れる。」と。
その時、微笑んでいられる生き方をしたいと思っています。

投稿: nanbu | 2005/02/27 08:42

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