« 世慣れた雀 | トップページ | 路傍のオオバコ »

2005/06/22

春日局(かすがのつぼね)

kimonogara「江戸城は、およそ二六五年間に渡り、徳川家の居城でございました……」

そんな重々しい岸田今日子さんのナレーションで始まる『大奥』。
小学生の頃放送されていたドラマだけれど、私は夢中になって観ていた。
(20年前にも放送されたそうだけれど、その前にも放送されてました)

なんでそんなに好きだったのか考えると、やはりあの「お引きずり」の着物姿だろう。
絢爛豪華なお着物を、惜し気もなく引きずって歩く、衣擦れの音に彩られた世界。
私の着物好きは、あの『大奥』が源流だと言っても過言ではない。

そして、その大奥の創設者が、あの春日局。
三代将軍家光の乳母として余りにも有名だけれど、私の興味の対象は、やはりそのお召し物である。

『大奥』に続いて放送された『大阪城の女達』を観た時、私は少なからず失望した。
それは、そのお召し物が原因だったと思う。

『大奥』に代表されるそれは、打ち掛け姿の花嫁衣装の振袖を短くした感じ。
かたや、大阪城の女性達は、戦国時代のお姫さまスタイル。

帯も、半幅帯を腰の辺りで締めている。
源氏物語の女性の髪を、背中で束ねた様なヘアスタイルの水前寺清子さんが、打ち掛けをまとったよう。

確かに、打ち掛けは引きずっているけれど、それだけじゃ私は不満だった。
(ここはひとつ、お着物も引きずって欲しいし、髪も結って欲しい)

大雑把に言うと、和装は平安貴族の十二単から、武士の台頭で安土・桃山時代の戦国姫君ルックへ。そして徳川の時代に、大奥スタイルに変遷していく。

その大変換期にいらしたのが、まさに春日のお局さま。

大河ドラマが『春日局』を取り上げた時、私はその変化をつぶさに観察しようと、毎回固唾を飲んで待ち構えていた。けれど、物語の舞台がちょっと大奥と離れているスキに、ある日突然、何食わぬ顔で全員が姫君ルックから大奥スタイルに衣替えしてしまった。
・・・そんなぁ。

歴史の教科書に載っている春日局は、なぜかお馴染みのあの姫君ルック。
その後でイメージチェンジしたにしては老けて描かれているし……。

私にとって、これは未だに解けない歴史上の大きなナゾである。

|

« 世慣れた雀 | トップページ | 路傍のオオバコ »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/55071/4657808

この記事へのトラックバック一覧です: 春日局(かすがのつぼね):

« 世慣れた雀 | トップページ | 路傍のオオバコ »