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2006/09/05

夏の後仕舞い

Sora38月が過ぎ、9月になってしまった。

それは毎年の事だけど。
夏の終わりは寂しくて、どうもいけない。
何かをし忘れているような、この焦燥感。

……そこでこの夏、私はある事を秘かに企てていた。

去年の9月20日付終わってしまった夏で、自分はこんな事を書いている。

「夏に取り残されたような寂しさ。
 そこで泳いでいた人達は、それに突き動かされてこのプールに来たのかもしれない。
 ならばその人達は、きっとその『寂しさ』をここに置いていける。
 そして、明日から新しい季節に向かって歩いていける」

市民プールの脇道を通るたびに感じていた、この気持。

それほど泳ぎたい訳じゃないのに、見ればやっぱり羨ましい。
そこで、横目で見ているくらいなら、いっそ自分から飛込んでしまおうと思ったのだ。
過ぎていく夏を惜しんでいるより、自分からそれに別れを告げようと思った。


それは8月の最後の日。
天気予報通り、申し分のない快晴だった。

布団を干し終わった家内は、後で室内プールに行くと言う。
ウチの子も、久しぶりに行った市民プールが気に入って、今日も行くんだとか。

よし。かねてからの作戦を実行するなら今だ。

自転車は2台しかないから私は歩き。
でも、いつものウォーキングの3分の1の距離と思えば、それも苦にはならない。
なにしろ今日は、決戦の日なのだから。


数年ぶりに訪れたそこは、あの頃とちっとも変わっていない。
変わった事と言えば、ちっちゃくて目が離せなかったウチの子が大きくなって、一緒に泳ぐのをイヤがってる事くらい。
(ハイハイ、他人の振りをすればイイんでしょ)

しかし、子供と一緒なら誤魔化せる小振りなプールも、オジサン一人じゃ浮いてしまう。
かと言って、50mプールを一気に泳ぎ切るのはきついし。
そこは、競泳用水着をお召しになった、いかにも上手そうな人ばかり。
そんな方達のジャマにならぬよう、隅っこの方でチョコチョコ泳いでも、イマイチ盛り上がらない。

プールサイドからフェンス越しに、いつもとは逆方向から脇道を見下ろしてみたり。
なんとかその気になろうとしても。
正直「こんなもんか」といった感想しか出て来ない。
見てるだけだと過大評価してしまうけど、実際にやってみると大した事ない、というのはよくある事なのかも。


しかし、なんだかんだ言っても、やっぱり気持がいいのは確か。

透き通った水に、身を浸して仰ぐ青い空。
吹く風の涼しさもプールならでは。

とりあえず、やるだけの事はやってみたけれど。

これで私も、夏を後仕舞いできたのだろうか。
 
Akatonbo_l
 
 
一度逃げた赤トンボが
戻って来て
今度は近寄っても
逃げませんでした

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コメント

何かをし忘れているような焦燥感…
それは、夏を、夏にしかできないことを目一杯味わわなかったがために
生まれる気持ち?そうなのかもしれませんね。

そんな気持ちと夏にキッパリ別れを告げるべく、市民プール行きを
実行なさったnanbuさんの心意気に拍手です。
今ひとつ「泳ぎ」には没頭おできになれなかったようですが、
それでも夏の屋外プールならではの感覚は、しっかりと味わって
いらしゃいましたね。
し残したことはない、きっぱりと夏に別れを告げられるぞ、という
お気持ちにはなれたでしょうか?

私の寂寥感は、夏にし残したことがあるというよりは、秋が来て
次には冬が来ることへの寂寥感の方が勝っていて、自分でけじめの
つけようがないような…。困ったもんです

今年のnanbuさん、蝶も静止してくれるし、蛾は飛び込んできてくれる、
雀とも遭遇できる、猫ちゃんと仲良しになれたと思ったら
今度はトンボが戻ってきてまで傍でじっとしていてくれる…
なにか生き物達が安心できるオーラを発していらっしゃるのかしら(^^)

投稿: ポージィ | 2006/09/05 11:45

 
ポージィさん、コメントありがとうございます。(^^)

えへ。(^^;) 子供っぽいとは思ったんですが、やれる事はやっとこうと思って。
今のところ、効果の程はハッキリしませんが。(笑)
もしかしたら「夏がそぐわなくなった自分自身への寂しさ」だったり?
(あ、言葉にしたら、なお寂しい)(T_T)
ただ、若い時からその感情はあまり変わってないし、何なんでしょう。

>秋が来て次には冬が来ることへの寂寥感の方が勝っていて、

うん、秋の寂しさって、夏の終わりのそれとは、また違いますよね。
変な言い方ですけど、「冬に向かう覚悟を迫られるような寂しさ」なんでしょうか。
私もこっちの方は、いい手立てが見つかりません。

>なにか生き物達が安心できるオーラを発していらっしゃるのかしら(^^)

あは♪だったらいいんですけど。
今日はシジミ蝶に逃げられました。(^o^)
でも、ネタには随分助けられたと思います。それが嬉しいですね。

この赤トンボも同じ枝に戻って来るなんて。
ここで何かやり残したことがあったのかも?(笑)

投稿: nanbu | 2006/09/05 15:40

>何かをし忘れているような、この焦燥感

私もひしひしと感じています。
にもかかわらず何もしていない自分。
そして、光線の加減や空気感はすでに秋。
はぁ~。

nanbuさんを見習って、積極的に行動しようっと。

私はトンボににげられて、写真撮影しっぱいしました。

投稿: koko | 2006/09/06 12:48

水泳に挑戦されたnanbuさん 尊敬です(^^)v
プールって歩くだけでも全身運動になっていいんですけどねぇ

若い頃 夏が大好きだった私でも 1番好きな季節は秋でした
それは今も変わりません
ただ 昔は精一杯夏を楽しんだ満足感があったから
打って変わって静かな秋の雰囲気が好きだったのであって
今は単に 体が過ごしやすいからですけど(^_^;

この夏は ラムっちに始まりラムっちに終る
という感じでした(今も続いてますが。。)
例年以上に猛暑が続いたけど バテてる場合じゃなかったのは
せめてもの慰めでしょか(^^)
心平らかに過ごせる秋になってほしいものです♪

投稿: miki | 2006/09/06 14:12

 
kokoさん、コメントありがとうございます。(^^)

>そして、光線の加減や空気感はすでに秋。

そうですね〜。
kokoさんのブログのトップも、コスモスの写真に変わりましたけど。
秋らしくて綺麗でした。
(後からコメントで、ご自分が撮った写真だと知って驚いたんですよ)

朝から雨だった今日は、起きたら真っ暗で、目覚ましの設定を間違えたのかと思いました。
日の出の時間も遅くなってますね。

トンボの撮影、残念でしたね。
私も、いつもはカメラを構える前に逃げられてます。(^^;)

投稿: nanbu | 2006/09/06 15:59

 
mikiさん、コメントありがとうございます。(^^)

あは♪ 尊敬だなんて恐縮です。(^^;)
入場料が150円、ロッカー代が10円なので、行かなきゃソンかなと…。
(もっと高かったら行ったかどうかはギモンでっす)(^o^)

あ、mikiさんは秋がお好きなんですね!
羨ましいですぅ。
過ごしやすいし、秋ならではの魅力があるのはわかるんですが、私はどうもダメなんですよね。

十四夜の月も十六夜の月も、欠け方は同じなのに感じ方が違うように。
満月が過ぎちゃったと思うと「あ〜ぁ」と思っちゃって。
どうも「祭りの後の寂しさ」に弱いようです。(笑)

mikiさんにとって、今年はラムっちの夏でしたもんね。
お疲れ様でした。
もうしばらくの辛抱ですね。
mikiさんの秋が、素晴らしい秋になりますように。

投稿: nanbu | 2006/09/06 16:04

わが家は一人を除いて全員夏好きです!
本当の秋になってしまえばいいのですが、この時期は本当に寂しく一番嫌いな時期かもしれません(夏じゃないのに暑く蚊も多いから)…
この時期、特に一番の夏好きのオリーブが参っています。

夏が嫌いな一人とは息子の事…
昆虫にトラウマになってしまった息子は、昆虫天国の夏から早く逃げ出したいそうです。
原因を作ってしまったのはぽぱいです(;^_^A
反省してます。

投稿: ぽぱい | 2006/09/06 23:23

 
ぽぱいさん、コメントありがとうございます。(^^)

>(夏じゃないのに暑く蚊も多いから)…

そぉなんですよね〜!
涼しければ、「しょうがないか。」と諦めようもあるんですが。
変に暑さがぶり返すと、寝た子を起こされてしまいマス。(^^;)
で、「今さら」、と思って電子蚊取りをつけないで刺されたりして
・・・泣きっ面に蚊です。(T_T)

歳と共に、好きな季節が夏から春へとシフトしてる私でもそうなんですもん。
一番の夏好きでらしたら、オリーブさんはさぞやとお察しします。

>原因を作ってしまったのはぽぱいです(;^_^A

あ、以前いただいたコメントでおっしゃってましたよね。
でも、やっぱり自分の好きなものは共有したくなりますもんね〜。
息子さんも大きくなれば、また変わるかもしれませんよ。(^.^)

投稿: nanbu | 2006/09/07 08:25

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