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2007/04/21

焦眉の急

4_10himeturusoba「焦眉(しょうび)の急」という言葉。

「事態が非常に切迫している」って意味なんだそうで。
確かに眉を焦がすほどに火が近づいてれば、さし迫った危険に違いない。


「恋に焦がれて鳴く蝉よりも 鳴かぬ蛍が身を焦がす」
なんて唄われたり。(↑この都々逸好きなんですぅ)

他にも、胸を「焦がし」たり、待ち「焦がれ」たり。
「あせる」を漢字変換すると「焦る」になって。
「焦」の字には、なにかそんな切羽詰まった感じがある。


たとえば、パンをトースターに入れても、しばらくは何の変化もない。
それが、焼き色がついて香ばしい匂いが漂いだすと途端に忙しくなって。
ほんのりとしたキツネ色が茶色くなると、あっという間に真っ黒け。

ほどよい焦げ目は美味しいけれど、それが過ぎると苦くて食べられないし。
その頃合を見逃したら大変と焦っちゃう。


ところで、「焦点」もナゼか「焦」の字なのが、不思議と言えば不思議。

レンズで太陽の光を集めて、その焦点に紙を置けば焦げるから。
……だったら面白いけれど、まさかね。

@nifty 辞書によると
「焦点:人々の関心や注意が集まるところ。また、物事の中心となるところ」
だとすれば。
なるほど議論は白熱するし、ものごとの集中する中心点は熱を帯びる。

通勤客が集中するラッシュアワーは、まるで押しくらまんじゅうで。
いくら冷房しても足元から熱気が立ちのぼる。


物質は圧縮すると熱を発生するなんて、習ったような気がするけれど。

圧縮熱による自己着火で燃焼を開始するのがディーゼルエンジンで。
隕石が燃えるのも、実際には摩擦熱より圧縮熱の方が大きいんだそう。

そういえば、地球の中心にはとてつもない圧力が加わってるんだろうけれど。
その中心には焦熱のマグマが……。


もしや「焦」の字は、そこまで言い当てていたのだろうか。
まるで森羅万象の根本を見抜いてでもいるような。

調べれば調べるほど、そんな底知れない奥深さを感じてしまうのでした。

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コメント

タイトルの「焦眉の急」を目にすると同時に
今日はお手上げだな、とバンザイスタイルで読み進みました\(^^)/
焦眉の急なんて言葉、全然知らなかったんですもの~;

ボーっとしている私でも、眉毛がが焦げるほど火が近づけば
いくらなんでも気が付いて、ついでに焦りまくるとは思いますが…
焦げるから焦点へのつながり、そして中心が熱を帯びるという事実。
このすばらしい流れに、ただもう感服です。
焦の字って、こんな奥深さと熱さを秘めていたのですね。
これからは、焦ったら地球のマントルに思いを馳せ、
少しは落ち着きを取り戻せたらと思います。

投稿: ポージィ | 2007/04/21 10:43

 
ポージィさん、コメントありがとうございます。(^^)

私だって全然知りませんでしたよぉ。
タネを明かせば、去年の「こころ平らか」と一緒に、この前の「秘結」の本に載ってたんです。(これでもうネタ切れなんですけど。どうしましょう?)(^^;)

>焦げるから焦点へのつながり、そして中心が熱を帯びるという事実。

実はそれに一番苦労したんです。
自分では何となくそう感じたものの、うまくつながったのか不安だったので。
そう感じてもらえたとしたら、とっても嬉しいです。(^o^)
まさに「奥深さと熱さを秘め」た字ですよね。

投稿: nanbu | 2007/04/21 12:08

nanbuさんこんばんは(^-^)v

なるほど~「焦」という字は深いですねっ。
集まる点の「集」と「点」を足すと「焦」って字になりますね(関係ないと思いますが…)(;^_^A

小学生の頃…
レンズで太陽の光を集めて黒い紙を焦がす実験をしている友達の“つむじ”に焦点を当てていたら…
髪の毛から煙が出てきて「アチチチチー!何すんだ!」と言われた事がありやす(^^ゞえへへ…

投稿: ぽぱい | 2007/04/21 19:55

ぽぱいさん、コメントありがとうございます。(^^)

>集まる点の「集」と「点」を足すと「焦」って字になりますね

ひえぇ〜!
ぽ、ぽぱいさん、スゴイ!!(まったく気がつきませんでした)
集まる点が焦点なんですね。(・o・)
あんまりビックリして漢和辞典を調べたら。
部首の「れっか・れんが」(下の四つの点)は「火」を表す。
↑って書いてありました。(「点」の字は「火をつける」意味もあるみたいです)
ますます奥が深い字ですね〜!

焦点を当てている友達の頭に焦点を当てるなんて。
やっぱりぽぱいさんは着眼点が違いますね♪(^o^)

投稿: nanbu | 2007/04/21 20:38

辞書で調べたら「焦がれ死に」という言葉もあるようで

 人を深く恋い慕う余り 思い詰めて病死すること

ここまで来ると 切羽詰り過ぎですね(^_^;

都々逸 いいなぁと思って更にググってみたら
「戀」という字を発見
これ「恋」の旧漢字なんですって
糸しい 糸しい と 言う 心?

漢字って面白~い(^_^)

投稿: miki | 2007/04/22 17:06

 
mikiさん、コメントありがとうございます。(^^)

おぉ…!「焦がれ死に」という言葉まであるんですか。(・o・)
調べて下さってありがとうございます。
そういえば「心」を「焦」がし過ぎると「憔」悴しちゃいますもんね。
やっぱり、ほどほどの焼き色が一番美味しいんでしょうか。
なにごとも焦がし具合が難しいですね。(^^;)

>糸しい 糸しい と 言う 心?

↑これ、いいですねぇ〜♪ 
「恋」の旧漢字が「戀」なんですね。(メモ)
こういう艶っぽくて洒落た感じ、けっこう好きなんですぅ。(^o^)

投稿: nanbu | 2007/04/22 19:11

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