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2008/02/27

晴れと褻(け)

Harekeお布団のたたみ方から「中」と「外」を考えてみたのは、この前の「中表(なかおもて)」。
さらにいただいたコメントから、それに「表」と「裏」がプラスされたのが、先日の「秘すれば花」。

そして、またまた「ハガキの裏表」のヒントをいただいて。私の妄想はさらに広がりを見せた。(皆さん、ありがとうございます)

これまでに出てきたのは、「中」と「外」、「表」と「裏」という二組みの概念。
それを同時に考えなければならないのがチト厄介だけれど。
「もう飽きちゃったぁ」などとおっしゃらず、今一度おつき合いくださいませ。


さて、ハガキの場合。宛名を書く面が表で、肝心の文面を書くのは裏。
ただ、私としては「裏」というより「中」と捉えたい。
(だって「大事なものが表」と書いたばかりだしぃ)

でも、折らないハガキに「中」は存在しないし、どう考えたらいいのだろう?
(「返信用は?」なんて言いっこなしね)

そこで私はひらめいた! 家の間取りがいい例ではないか。
ハガキは裏返せるからいいけれど、大地にくっ付いている家にそんなことは出来ない。
なのに、ちゃんと表と裏がある。

Madori農家の部屋割りで、よく語られるのは「田の字」型。
それは「晴れ」と「褻(け)」の用途で間取りが分けられている。
(「オフィシャル」な部屋と「プライベート」な部屋とが、南北でパーティションされているんですね)

お祝い事や集会等、「ハレ」の日に大勢の人が集まる表向きの座敷きが南側。
かたや、ひっそりと「ケ」の日常生活が営まれる部屋は北側に。

これは、裏返すことが出来ない間取りという平面上に、見事に「表」と「裏」を出現させた手法と言えるのではないだろうか。(「外向き」と「内向き」と言ってもいいかも)

いや、さらに言ってしまえば。

「晴れ」と「褻(け)」の概念で、それは空間を飛び越し時間にまで表裏を作り出している。
二次元の平面をたたむことで「外」に挟まれた「中」という三次元の空間が生まれ。そこにさらに時間が加わって、四次元に。
そこまで話が及ぶことになろうとは……。


ここで気を取り直して話を元に戻すと。

公の宛名を表に書き、私信を裏に書くハガキ。
これも、「外向き」と「内向き」と考えれば、なんとなく理解出来るような気がする。

内に秘めた私事(わたくしごと)。
それは、やはり「中」あるいは「裏」に回らざるを得ないのかもしれない。


●追記:@nifty辞書によると、「外向き」の対義語は「内向き」で、「家の中のこと。内輪のこと。家事。私事」とありました。
そこで、記事中の「中向き」の表記を「内向き」に変更させていただきました。

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コメント

ついに建物の裏表にたどり着かれましたね。
 
今回は最初からつまずきました。
「褻(け)」とはなんぞや??
「おおやけでないこと、よそゆきでないこと、ふだん、日常、わたくし」
と辞書に出ていました。慣用句「褻にも晴にも」も。

さて、家の裏表はまさに晴れと褻ですねぇ。
特に昔の家はその辺りがはっきりしていましたね。
居間や客間は南側の暖かい場所にあって、厨や寝所は北側。
お料理作っているところや寝ているところは
公(表向き)に見せちゃいけない裏の場面だったのですね。

間取りに表と裏があって、建物に外と中があって
さらに時間が加わって四次元に?次元が増えると難しくて
ついてゆけない…

人間は表裏ある人とない人、どっちがいいのでしょうね。
やはりない人のほう?でも、ある人もそれはそれで奥行が
深かったりするのですよね。変な裏表はゴメンですけれど。

投稿: ポージィ | 2008/02/27 11:01

 
ポージィさん、コメントありがとうございます。(^^)

>さらに時間が加わって四次元に?

あ、説明が足りなくてスミマセン。それはつまりこういうことです。
日常の日々は地味な「ケの日」の連続でしょう?
そんな時間の流れの中で、時々巡って来る「ハレの日」。それは生活にメリハリを与えるアクセントになってるんじゃないかなぁ?と思ったんですよ。(で、そんなハレとケの分け方は時間の流れの中に「裏表」を作り出してるんじゃないかと)

>人間は表裏ある人とない人、どっちがいいのでしょうね。

というより、まったく裏表のない人っていないと思うんですよね〜。
子供でも知らない人の前に出れば人見知りするし。
一人でいる時、家族とくつろいでいる時、そして初対面の人と外で会っている時。
もし、そこにまったく裏表がないとしたら、その人の行動はチョット怖いような気も……。
問題は、意図的に表を捏造するかどうかですよね。(・o・)

投稿: nanbu | 2008/02/27 11:54

nanbuさん、封筒の「中」の件、調べて頂きありがとうございました♪

以前、郷土玩具を研究している時に「ハレとケ」という言葉を知りました。
「晴れと褻」…
ケって難しい字なのですね、「毛」だと思っていましたよ(笑)
ポージィさんのコメントとnanbuさんの説明を読んで意味が分かりました。なるほど~「ハレとケ」ってそういった事だったのですね。

ぽぱいは“にこけん”の日がハレの日で、普段の日が毛(を気にする)日って感じです(笑)

※ハガキの文面を「中」というのには大賛成、まさにその通りだと思います。

投稿: ぽぱい | 2008/02/28 20:25

 
ぽぱいさん、コメントありがとうございます。(^^)

そうそう。「褻」の字って難しいですよね〜。
常用漢字じゃないのはもちろんですけど、私のパソコンだと変換さえしてくれないんですよ。(・o・)
(仕方なくサイトにあった文字をコピペして、やっと表示できました)

>以前、郷土玩具を研究している時に「ハレとケ」という言葉を知りました。
郷土玩具に「ハレとケ」が結びついているというのも分かるような気がします。
高松の嫁入り人形は、まさに晴れの日のための郷土玩具ですよね。(^o^)

私にとっても“にこけん”はハレの日ですけど。
ハガキの文面を「中」というのにも賛成してもらえて嬉しいです。
ハガキには「封筒」という表側のカバーがないんですもんね。(^^;)

投稿: nanbu | 2008/02/28 21:28

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