父の日に寄せて
明日6月15日の日曜は父の日。
どこに行ってもカーネーションだらけだった母の日に比べると、父の日が地味なのは仕方ないのかも。
自分が子供だった時を思っても、これといって何もしなかったような気がするし。
ということで、今回は●リターン雑記その17を。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
もともと、父とはクールな関係だった。
別に仲が悪かったというワケじゃないんだけれど。
親子喧嘩をした覚えもないし、そこまで強い感情を抱いていなかった。
聞くところによると、長兄の頃は厳しい父だったらしい。
それが末っ子の私の頃には、ずいぶん丸くなって。
宴会のお土産に寿司の折詰めを持って帰った姿とは、別人のようだ。
ただ、厳しかった頃の記憶もうっすら残っていて。
反抗心が芽生えなかった代わり、甘えようとする気持もなくしたのかもしれない。
去年('05年)のおねだりでも書いたように、私はおねだりをしない子だった。
だから父にとっては可愛がり甲斐のない子だったと思う。
そんな父との関係が変わったのは、他の兄弟が結婚して家を出た後。
会社勤めを始めた私と、両親との三人暮らしになってからだ。
ちょうどその頃は家を新築したばかり。
私が早めに会社から帰れた時には、買ってきたケーキをその応接間で食べたりした。
ソファーに座って、紅茶をすすりながらケーキを食べる。
クリスマスでも誕生日でもないのに。
そんなおままごとのような事をしたのは、子供の頃できなかった事をやり直したかったのかもしれない。
暮には一緒に駅前まで行って、お正月用のしめ縄や輪飾りを買って。
そんな事の一つ一つが新鮮だった。
私が大人になって、初めて訪れた自然な父子の時間。
それは長兄一家が同居するまでの、ほんの一、二年だったけれど。
賑やかだった我が家に束の間現れた、蜃気楼のような静かな時間だった。
その後、会社勤めに挫折した私は、結局結婚するまで実家にいた。
敷かれたレールの上を歩く事しか考えなかった私にとって、初めて経験した大きな挫折。でも、そんな私が羽を休められたのは、まぎれもなく父のいる家だった。
子供の頃、おねだりができなかった自分だけれど。
私は大人になってやっと、父に甘えられるようになったのかもしれない。
お彼岸のお墓参り。
ひとり墓園の長い歩道を歩きながら、そんな事を考えたりしている。
'06年6月18日
| 固定リンク
トラックバック
この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/55071/41526800
この記事へのトラックバック一覧です: 父の日に寄せて:
» 父の日のプレゼント! [プーパパの日記]
次男が幼稚園で、「父の日のプレゼント」を作って持って帰って来ました。首元の赤い物はネクタイでしょうか?こんなネクタイは持っていないのですが。反抗期のせいかいたずらをしても、素直に謝らなくなりました。でもこんなプレゼントをもらうと目尻が下がります。ありがとう。(応援ポチッ!)下のリンクをクリックすると、このサイトのランキングに反映されます。みなさんの応援が私の励みになります。応援よろしくお願いします...... [続きを読む]
受信: 2008/06/15 01:19

コメント
ご無沙汰しました~
夫は今回の帰省で両親にどんな思いを抱いていたのでしょう…
大人になってやっと、和やかな親子関係が築けるということも、
よくありますよね。私も父とは小学校低学年頃から、母が亡くなった
頃まで、よそよそしい関係が続いていたような気がします。
母亡き後はだいぶ変わっていったように感じますが。
nanbuさんにとって、親子3人だけでのその1~2年が静かなよいひと時と
なったのですね。兄弟間の競争からも開放され、お父様は年とともに
丸くなられ、nanbuさんも大人である子どもの立場となられて。
前々記事の保険証事件、読ませていただいた私も汗が吹き出て
来る思いでいた。同じようなこと経験ありますもん。
急ぎ帰宅されて保険証をさがされた時間が、次の「捜すを探して」の
記事にも繫がっているのですね。
保険証を「探す」「捜す」この場合はどっちなんでしょ?
投稿 ポージィ | 2008/06/16 11:41
ポージィさんコメントありがとうございます。(^^)
お帰りなさ〜い♪ お疲れ様でした。
旅支度を解いたばかりのところ恐縮です。
確かご主人のお父様は去年手術なさったんですよね。
それだけに、ご主人もご両親もさぞや喜ばれたことと思います。(^o^)
そうなんですよね。ちょうど父が退職した頃で、家の中で子供は私だけになって。でも、その時には自分も大人になっていたし。
それで静かに向き合えたのかもしれませんね。
ノウゼンカズラにまつわるお父様とのエピソードもポージィさんが大人になってからでしたね。
「保険証」や「捜す」の記事も読んでもらえて嬉しいです。
なんとポージィさんも保険証には同じような経験があるんですね!
それにしても、さすがですね〜。実はまったく気がつきませんでした。
家の中にあるハズの物が無くなったわけだから、この場合「捜す」ですよね。
(この際「『探す』でも可」にすがろうと思います。)(^^;)
投稿 nanbu | 2008/06/16 15:54
昨日の父の日
娘と3人で映画を観に行ってきました
その前にランチもして、、
どちらも出費はダンナだったんですけど
こういう日になったことは嬉しそうでしたよ(^^)
nanbuさんが羽休めができた期間は
お父様にとっても きっと心地良い時間だったと思います
一緒に過ごす時間が持てることは幸せなことですね
GWに私の母親が喜んでくれたように
離れてみると それがよくわかります
投稿 miki | 2008/06/16 22:50
昨日、21時頃静岡から帰ったところ…
子供達から「父の日ありがとう♪」といってプレゼントをもらいました。
(はぁ父の日?)とすっかり忘れていたのですが「ありがとう~!」と言って受け取りました。
中を開けてみると、子供なりの言葉で感謝の気持ちが綴られていてかなり感激しました。
母の日に比べて影の薄い父の日ですが、本当に嬉しかったです♪
末っ子のnanbuさんも一時期かもしれませんが、一人っ子の経験ができてよかったですね。
いろんな人と話していますが、末っ子が一番可愛いと思われているかもしれませんよ。
投稿 ぽぱい | 2008/06/16 23:43
mikiさん、コメントありがとうございます。(^^)
こはるちゃんの受診のためだったとはいえ。
普段離れて暮しているお嬢さんが帰ってきて。
きっと、ご主人もさぞや喜んでらっしゃるのでは、と思っていましたが。
一緒にランチをして映画を観て……。
なによりの父の日になりましたね♪
>お父様にとっても きっと心地良い時間だったと思います
あ、その視点では考えたことありませんでした。(・o・)
お酒も好きでしたけど、甘いものも大好きだったので。
ケーキを喜んでただけじゃなかったのなら嬉しいです。(^o^)
投稿 nanbu | 2008/06/17 08:13
ぽぱいさん、コメントありがとうございます。(^^)
当事者の私が思いますに、末っ子への接し方って祖父母のそれに近いような気も。(ある種脱力系みたいな?)(^^;)
疲れて帰ってきたら思いがけず手渡された父の日のプレゼント……。
すっかり忘れていたのなら、嬉しさもひとしおだったでしょうね♪
(「おめでとう」じゃなくて「ありがとう」なのも嬉しいですよね)
感謝の気持を手紙に綴ってくれるなんて。
ぽぱいさんご一家の仲の良さが偲ばれました。(^o^)
父の日って、世間ではあまり騒がれませんけど。
こうして皆さんからお話を伺うと、それぞれの父の日があって。
ちょっと嬉しかったです。
投稿 nanbu | 2008/06/17 08:14
しみじみと読ませていただきました。
>私が羽を休められたのは、まぎれもなく父のいる家だった
寛容なお父様なのですね。
そういえば夫も最初に就職した会社を数ヶ月で退職して
しばらくアルバイトしながら実家暮らしをしていた時期が
ありました。
父親だけとは限りませんが、
家というものが自分を優しく迎え入れてくれてこそ
そこから羽ばたいていけるものなのかなと。
ひきこもりの原因の多くが厳格な父の存在ともききますし。
私は子どものころからずーっと父とは仲良しです。
それは父が感情的になって怒鳴ったりすることが
まったくないからでしょう。
人との関係は結局のところ、そういうことなのかもしれません。
投稿 koko | 2008/06/19 13:04
kokoさん、コメントありがとうございます。(^^)
そうですね。
自分の居場所があると信じられるというか。自分はここにいてもいいんだと、無条件に安心していられる場所が家ですもんね。
「いつ怒られるんだろう」と怯えていたら気が休まらないですよね。
もちろん厳しさも必要だと思いますけど、無防備でいられる時間も心を育むような気がします。
感情的に怒鳴ったりすることがなかったなんて、素晴らしいお父様ですね。
「怒る」のと「叱る」のは違う、とよく言われますけど。
冷静に諭された言葉は、深く心に染みますよね。
冷静でいたいとは思ってるんですけど。
私の場合、結構自分自身に腹を立てることが多くて。
そんな時は、ウチの子の視線が痛いです。(T_T)
投稿 nanbu | 2008/06/19 17:15