あの夏の日
あれはおととしの夏。
後二日で夏休みが終わってしまうという日だった。
いつものように、私がウォーキングに出掛けようとすると、ウチの子が一緒に行くと言う。
おや、どうした風の吹き回し。
ま、一人で行くより二人の方が楽しいし。こちらとしても異存はない。
河の土手にあるサイクリングロードに立つと、遮るもののない視野に広がるのは、見渡すかぎりの青い空。
一発でその爽快感のトリコになってしまったらしい。(ホレごらん♪)
それからは、休みの日になると私に付き合うようになった。
河川敷には、サッカーやボール投げに興じる人々が見える。
それに刺激されたのか、ある日「キャッチボールをしよう」と言いだした。
せっかく二人いるんだし。よし、お相手してあげようではないか。
学校の休み時間に友達としていたというだけあって。
久しぶりに受けたボールは一直線に胸元に飛込んで来る。
それに負けじと張り合うけれど。もともとそんなに得意じゃないし。
今まで山なりのボールしか投げたことがなかったことに気づいた私。
もしやその時が、自分が水平よりも下に向かって投げた、初めての経験だったのではないだろうか。
それに味をしめたのか。
冬休みの頃にはもう、キャッチボールするために河原に通う感じになってきた。
そして春休みになったら、お次はサッカーである。
キーパー役をやりたいから、今度は私にシュートしろと言う。
ちょっとちょっと。
体育の時間でさえ、足の内側で蹴るインサイドキックでゴマかしてたのに。
足の甲でシュートなんて出来ません。
どうしてもトウキックになっちゃうから、痛いの痛くないのって。
その頃の私の爪先は、常に熱を持って疼いておりました。
そして気がつくと、なんと私のスネには筋肉が付いているではないか。
それまで、それは棒状に太く発達するもんだとばかり思っていたけれど。
平らに広くなるということを、その時初めて知ったのであります。
そんなこんなで一年が経ち、また夏休みを迎える頃。
親と遊ぶのにも飽きたウチの子は、ひたすら走りだした。
私に麦茶の入ったペットボトルを預けるや、サイクリングロードをかけていく。
そして折り返した後、歩いてきた私と落ち合って麦茶を飲むのが日課になった。
(あたしゃ麦茶持ちですかい?)
そんな一夏を過ごし、また涼しくなった頃。
ウチの子は、もう一緒に行こうとは言わなくなった。
(麦茶の切れ目が縁の切れ目なのね)
今では勝手に一人で出掛けていく。
そして、キャッチボールとサッカーから解放された私は、また黙々とウォーキングするのです。
思えばあの夏の日。
土手の道を走り去る後ろ姿を見送った時から、それは分ってたことなのかもしれない。
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あらかたの日本人がそうであるように。
お盆休みのある晩。
お盆ということで、今年も実家に行って来た。
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以前受けた健康診断。



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