ブルーナの緑
本棚の片隅にある小さな絵本。
今じゃ四隅が擦り切れて。
くたびれてしまったけれど。
ディック・ブルーナ作のミッフィーちゃん。
太くてシンプルな描線と、落ち着いた色使いに特徴がある。
幼い子供は、まだ色感が未発達。
微妙な色よりも、鮮やかな色の方が認知されやすいんだそうで。
子供向けの絵がカラフルなのは、そういった事が考慮されているらしい。
もちろん、ブルーナ氏の絵もカラフル。
でも、どこか穏やかな感じを受けるのは、その「緑色」の使い方にあると思う。
オレンジがかった赤に、青、黄色。
どれも鮮やかな色なのに、なぜか緑色だけはくすんだモスグリーン。
その渋い色合いが、シンプルな線と共に他の色を際立たせている。
「緑色」って、本当に難しい色だと思う。
黄緑、青緑、薄緑。
どれも好きな色だけれど、正直ど真ん中の緑はあまり好きになれない。
たとえば草原の小さな家の絵を描こうとする時。
やはりその周りには木立があった方がサマになる。庭には花もあしらいたい。
ところがそこに緑色を塗ろうとすると、なかなか思うような緑色が作れない。
絵の具のチューブから出したままの緑色は「ド緑」とでも言いたいような鮮やか色。
そのまま塗ってしまうと、その色だけ浮き上がってしまう。
だから他の色を混ぜたりして、なんとか周りの色と馴染ませようと苦労するんだけど。
たとえば山を切り崩した後に、グリーンのネットが被せられているのを見かける事がある。きっと痛々しい山肌を晒すよりは、という事なのだろう。
でもそんな思惑とは裏腹に、周囲の自然な緑の中でそこだけが浮き上がって見える。
「緑」イコール「自然」。
そんなイメージがあるくらいだから。
人工的な緑色は、むしろその無機質さを目立たせてしまうのかもしれない。
ところで、先のブルーナ氏はかなりの年輩でいらっしゃる。
描線のシンプルさと、独特な緑色の使い方。
それは、そこに辿り着くまでのキャリアの中で培われたものなのだろうか。
そこから醸し出される、穏やかさなのだろうか。
ふと、そんなことを思ってみたりする。
●上の写真の絵本は『ミッフィーと あそぼう』講談社
ボロボロになってしまいましたが、本棚にありました。
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子供の頃好きだった色。

ウチには、薄地の膝掛けがある。
子供の頃、伯父の家に行った時の事だ。
群れた青と書いて「ぐんじょう」。



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