2008/06/17

ちりばめる

Sirotumekusa夜空一面に、ちりばめられたような満天の星。

なんて。
東京の空を見上げても、チョボチョボとしか見えなくて。想像するしかないけれど。

来月七月七日は、織姫と彦星が年に一度の逢瀬を許された七夕の日。
折悪しくその日が雨なら、天の川の水かさが増して会えないのだとか。

波のまにまに見隠れするお互いの姿は、さぞや切ないことでしょう。


ところで、この「波のまにまに」が「波の間に間に」じゃなくて「波の随に」だと知ってビックリしたのは、去年の「ままにならない」で。
(「波の間に間に」で検索したら当時67,800件もヒットしちゃいました)

でも、そんな思い込みは今までにもたくさん。

たとえば「ふところ」では、「馴染む」があるから「なつく」は「馴付く」とかだと思ってたら「懐く」だったり。(ま、これは私の個人的資質によると思われますが)

その他、「うつむく」は「うつ向く」じゃなくて「俯く」だし。
(「うつ向く」でググったら22,900件ヒットしました)
「くずおれる」が「頽れる」だったり。
(「崩折れる」だったら15,900件)
「まっしぐら」は「驀地」だったり。
(「真っしぐら」だと6,030件)

そして今回さらに驚いたのは。
この前の記事で引用させていただいた「■マチガイだらけの教科書?!■」さんの記述。

なんと「ちりばめる」を漢字で書くと「鏤める」だったなんて!
(「散りばめる」にいたっては40,100件)

これだから辞書が手放せないんですよねぇ。


ところで辞書には載ってないんだけれど。
「俯せ」は「うつ伏せ」でもイイんでしょうか?
(一発で漢字変換されたし、ヒット数は822,000件でした)

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2008/06/11

「捜す」を探して

kannji1写真は、私が二十年来愛用している漢字の問題集(学燈社刊)。

私にとってのそれは、ビックリするようなことを教えてくれる玉手箱。
(はい。これまでにも何度かネタにさせていただきました)

ただ、ひとつ腑に落ちないことがあって。

それは「落とし物をサガす」の解答が「捜す」しかないこと。
(あれ? 「探す」じゃイケナイんでしょか)

まぁ、次の設問が「相手側の動静をサグる」で。
その答に「探る」が出てくるからなのかなぁ。
なんて、勝手に納得してたんだけど。

もしや「捜す」と「探す」には違いがあるのだろうか?

っと、急に不安が湧いてきて。いつもの@nifty辞書を見てみると。
……あれ?

●さが・す【探す/捜す/▽涼す】大辞林 第二版より

こちらではその両方が併記されている。
だったら私の思い過ごし?

そこで、なにかヒントでもとググってみると。
↓ありました。
http://utuzawa.hp.infoseek.co.jp/sannko.sagasu.htm
■マチガイだらけの教科書?!■

おっしゃるところによると

「どういうものを『さがす』かという、その目的物の違いによるもの」だとか。
「見えなくなったものを『さがす』場合」が「捜す」で
(それが犯人だったら「逃げて見えなくなったということで『さがす』から」)
一方、「欲しいものを『さがす』」のが「探す」だそう。
(「空き家が欲しい〜ということで『さがす』から『探す』」)

なるほど。「家の中にあるはずのものを『さがす』のが、『家捜し』であり、住む家を『さがす』のが『家探し』」なんですね。


……いやはや。「捜す」と「探す」にはこんな違いがあったなんてビックリ。

でも、もっと驚くのは。
それに気がつくまでに二十年かかったということではありますが。

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2008/04/19

灯台もと暗し

Biora「灯台の真下が暗いように、身近なことがかえって気づきにくいことのたとえ」が「灯台もと暗し」。

子供の頃、なんとなく「灯台もと暮らし」だと思っていた私も(灯台守の暮らしを描いた「喜びも悲しみも幾年月」みたいな?)。
成長と共に「灯台もと暗し」だと知って、メデタシメデタシ……
のハズだったんだけど。

それが「元」じゃなくて「下」だと知って、ビックリ……
しただけじゃ終わらなくて。

またまたビックリ。
その灯台、岬の灯台じゃなくて昔の室内照明器具、灯明台のことなんですって。
(たしかに灯明台の真下には影ができそうですね)


ま、それはいいとしても。
この「もと」はなかなかのクセモノ。

たとえば「てもと」を@nifty 辞書で調べてみると【手元/手▽許】と二つあるし。
(ちなみに▽印は音訓表にない読み方)
さらに「あしもと」だと【足下/足元/足▽許】 でまた一つ増えちゃって。
「下」「元」「許」で三つもある。

【本/元】(もと)だと、他に「基」「因」「素」もあるし。

【下/▽許】(もと)だったら
(1)物のした。また、物のしたの部分。
 「花の—に遊ぶ」「自由の旗の—に集まれ」「白日の—にさらす」
(2)ある人のいる所。また、その人の影響の及ぶ所。「親の—を離れる」
(「親元」じゃないの? と思ったら「『そば』の意では『元』とも書く」そう)

「白日の—にさらす」んなら「青空の下」は「あおぞらのもと」かと思えば。

【下】(した)で調べてみると、例文には「東京の空の—」なんて書いてあるし。
「東京の空の下(した)」なら「青空の下」は「あおぞらのした」?

あぁ……。
「もと」と読むのか「した」と読むのか。
「元」なのか「下」なのか、いささか心「許」ないこの私。

なんだかこれからも、この「もと」には悩まされそうな気がいたします。

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2007/11/24

追究の対象

11_08hime_kiku2「『何々のたいしょう』って場合、どれだっけ?」

ウチの子にそう聞かれた時、私は思わず身構えた。

日本語には同音異義語が多くて。
迂闊に答えると墓穴を掘ってしまうことになりかねないから。

そこで、「そうそう。『たいしょう』にも三つあるんだよね〜」
などと時間稼ぎをしながら、以前本で読んだことを必死で思い出そうとした。

そこには確か……
「オブジェクトが対象で、コントラストが対照。そしてシンメトリーが対称」
と書いてあったような。

なんて、私が本の受け売りをすると。
ウチの子は「なるほど〜」と納得した様子でこう言った。
「だったらコレは『対象』だね!」

(あ……そうなの?)

そうやって、からくもその場はしのいだものの。
もっと難しいのが「ついきゅう」トリオ。

責任の「追及」はいいとしても。
利潤の「追求」とか
真理の「追究」あたりになると、なんだかあいまい。

さらに、さらに。
安全の「保障」
品質の「保証」
損害の「補償」トリオは、かなりな高級難度なのではあるまいか。
      (トリノだったらレベル4?)

そして、もう私は覚えるのを放てきしているというか。
サジを投げてるのが、同訓異字の「はかる」

時間を「計る」
距離を「測る」
重さを「量る」
再起を「図る」
悪事を「謀る」
審議会に「諮る」……あぁ。

しかも、人の心を推し「量る」。「計り」しれない恩恵。
なんてのまであるんだから。
ちょっと泣きたい気分。


確かに漢字から受ける恩恵は「はかりしれない」。
けれど…。それより洗面所の「はかりしらない」?

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2007/11/04

遵守と順守

10_21_hana1コンプライアンス(法令遵守)。

最近、企業の不祥事が相次いで。
よく目にするようになったこの言葉。

「法律や規則といった法令を守るだけでなく、社会的規範や企業倫理を守ることまでも含まれる」んだそう。(Wikipedia調べ)


さて、私が驚いたのはこの「遵守」。
新聞なんかでは「順守」の文字が使われているけれど。
別にどっちでもいいんですって。

10_21hana3ちなみに、いつもの@nifty 辞書にも
●じゅんしゅ【遵守/順守】大辞林 第二版より
規則や法律などにしたがい、それをまもること。
とあって、両方が並んで記されている。

ちなみに、ものは試しと検索してみたところ。

遵守/112,000,000 件
順守/ 1,060,000 件

さらに「遵守 順守」と同時にググってみると。
皆さんこの「じゅんしゅ」には手を焼かれているご様子。
(中には同じサイト内でも頓着せず両方使っているパターンもありましたが)

10_21_hana2@nifty 辞書に「▼」記号がついてないように『遵』も立派な常用漢字。
どうやら、もともと当用漢字だったのが、削られそうになって。
それでもどっこい残った結果らしいけれど。
マスコミ・お役所関係は「順守」で、法律関係は未だに「遵守」なんだとか。

はぁ……そうだったんですか。
でも、そうはいっても……やっぱり混乱しちゃいます。

●参考にさせていただいたサイトさん「Yahoo!知恵袋」↓
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1011752000

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2007/10/28

逐次完遂

Tikusuiなんて、こんな四字熟語はないけれど。
私はどうしてもこの「逐」と「遂」が覚えられない。

もっとも、この字は単独でお出ましになるというより。「逐次」「逐一」とか、「完遂」「遂行」とか。
熟語で使われるから、読むのはいいんだけど。
書く段になると……。

はて「豕」だけだったか、上に「ソ」(二つの点)が付くんだっけか?
っと、これでしこたま悩んでしまう。


「豕(いのこ)」は「いのしし/野猪(やちょ)」のことだそうで。
それに例の「しんにゅう」が付いて「逐う(おう)」。
(なんでも豕を追いかけてる様を表してるんですって)
それで「一つ一つ順を追って」って意味なんだとか。

一方「遂」は「完全に終える/成就する」で「遂げる(とげる)」。
他に「あまねく」という意味もあって。
それを「広く隅々まで」→「全体」と解釈すれば。「積み上げた土」を表す「こざと」と合わさって「ひとかたまり」の「隊」になるんでしょうか?
(ちなみに「みぞ」の意味もあるらしくて、そこに墜ちると土が付く?)


一つ一つの「逐」と、全体の「遂」。
少しずつ順を追って、最後まで完全にやりとげられれば完璧なんだろうけれど。
それもなかなか難しそう。

でも、とりあえず。
「遂(すい)」「隊(たい)」「墜(つい)」だから。
最後が「い」で終わるのを「遂」と覚えることにいたします。
(「逐」「啄」で、チクタクとか?)

なんて……。きっとスグ忘れるんだろうけれど。(T_T)

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2007/10/25

ふるとり

Furutori僕の前に
道はない
僕の後ろに
道は出来る

詩人で彫刻家だった高村光太郎氏の、これは『道程』という詩の一節。


ちなみに、漢和辞典によると「首」は「くび/かしら」「長/首領」の意味だそうで。
@nifty辞書でも「おびと」と読めば「首長/統率者」のことだとか。

その「首」に、このまえ書いた「しんにゅう」が付いて「道」。

先駆者が未開の原野を分け入って、進んだ跡に「道」が出来る。
う〜ん。まさにパイオニア。

武道なら、柔道、剣道。文化なら、茶道、華道とか。
精神性を重んじる世界には、なぜか「道」が付いて。
仏の道を説くお坊さんがするのは「修業」ではなく「修行」で。
お侍さんが旅に出るのも「武者修行」。

どれも「道」を「行く」という共通項で結ばれているんですね。

 
76suzumeところで、「道」を「行く」といえば。
「しんにゅう」に「隹(ふるとり)」で「進」。

これも@nifty辞書によると
「漢字の旁(つくり)の一。〜鳥に関する文字を作る。
〔「舊(旧)」の字のとり、の意で、鳥・酉と区別していう〕」とあって。
(いろいろ検索してみると尾の短い鳥のことのようです)

その小さいのが「雀」で。
それが木の上に集まって「集」。
そして、それが前に進むから「進」だとか。


幸せは、すぐに小鳥のように逃げてしまうけど。
(カラオケで)小鳥のようにさえずる私。
まるで飛べない小鳥のように。怯えながらも、それでも前に進みます。

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2007/10/13

しんにゅう

Sinnyuある時、ウチの子から「『そうぐう』ってどんな字だっけ?」と聞かれた。

普段、漢字ネタの記事もよく書いてるけど。
実は以前書いたように、私は漢字が……
読めるけど書けない」。

それを克服するために問題集で書き取りなんかして。
(その時知って驚いたことをネタのヒントにしたり)

その甲斐あってか、最近やっと頭が漢字モードになってきたらしい。
自分としては珍しくその文字が頭に浮かんだ。

「『そうなん』の『そう』に『たいぐう』の『ぐう』じゃない?」
「だから、その字が分からないんだってば!」

……あ、そうでしたね。
そうなると口で説明するのはチョット無理。
そこで私は、テーブルの上にあった紙切れに「遭遇」と書いた。(あ、書けた♪)

すると。「両方に『しんにゅう』が付くんだっけ?」っと、家内から物言いが。

……ドキ!
いや、書いてはみたものの自分も同じことを感じてました。
ビジュアル的にチョット変かも。

痛いトコロを突かれてチョット慌てる私。

でも、たしか「痛い目にあう」は「遭う」だったような気がするし。
「にんべん」の「偶」だったら「偶像」とか「偶数」になっちゃうから……。
うん。「出会う」という意味なら「行く」を表す「しんにゅう」でいいような気がする。(※後になって漢和辞典で「遇」を調べたら、「出会う。時勢に合う」とか「あしらう。もてなす」とありました)

……念のためウチの子が辞書で調べると、やっぱり「遭遇」で正解。

ホレごらん。

さっきまでの弱気から一転。
いきなり強気になった私はこう言い放った。
「『出会い』系の字だから『しんにゅう』なんだよ」

すると突然、ウチの子が「アハハッ」と笑い出した。
「『出会い系』だってぇ〜!」

あ……。(はからずも、ナイス!自分)

っということで、とりあえずは面目を保てたし。
おまけに思わぬところでウケちゃって。
チョッピリ嬉しい秋の夜なのでした。

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2007/06/17

ふところ

Ibaraup子供の頃、停電になるとお出ましになったのが、ローソクと懐中電灯。

このカイチューデントー。
自分が「懐中」という言葉に出会った最初だったかもしれない。


ただ、その時には意味さえ知らなかったけれど。

それが後になって、「懐」が「ふところ」のことだと知ったり。(「懐炉」はもちろん、茶道なんかでふところに入れる紙を「懐紙」って言いますもんね)
懐中時計とかで「懐中」が「携帯」と同じような意味だと知ったりして。
(ふところに入れて持ち運べるから懐中電灯なんですね)

そうやって、その本当の意味を理解したのでした。

でもそうなると。「懐」の字が、ナゼ心を表す「りっしんべん」なのかというのが不思議に思えてくる。(「脳」が「にくづき」で、「悩む」が「りっしんべん」。これなら分かりやすいのに)

そういえば、それを「懐かしい」とも読むと知った時。
懐中電灯とそれがどう結びつくのか、ちょっと疑問に感じたことがあったけれど。
(ある意味懐かしいですけど)

そこに何かヒントがあるような。
ということで、一度キチンと調べてみようと思ったのでした。


漢和辞典に書いてある一部を抜粋してみると。

●オモう 思。心にこめて思う。しのび思う。
●オモい
●ナツく なじむ。
●イダく 胸にもつ。ふところに持つ/つつむ
●フトコロ 着た着物の胸部にあたる内部/囲まれた所/思い。考え。内部/所持金

なるほど。

心にこめて思うことが「懐」なら、「りっしんべん」なのも道理。
それが「胸にもつ」意味になって(胸に一物持っちゃうワケですね)
「着た着物の胸部にあたる内部」で「ふところ」に。

ところで、「なつく」も「懐く」だったんですね!
(「馴染む」があるから「馴付く」とかだと思ってました)
というより、本来「懐かしい」は「動詞『懐く』の形容詞化」なんだとか。

他にも、財布の中身が少ないのを「ふところが寂しい」なんて言うし。
こうやってみると、「懐」の字はなかなか奥の深い字。

こういうのを「ふところが深い」と言うんでしょうか。

Ibara


土手の斜面にへばりついていたのは
ミヤコイバラに似ているけれど
それは愛知県以西に分布するそうで
はて?

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2007/05/07

常磐

4_22kodemariと、言っても。

今回はJR常磐線のことじゃなくて。
常磐ハワイアンセンターのことでもありません。

女優の常盤貴子さんの「常盤(ときわ)」。

「ときわ」を漢字変換すると、「常盤」と「常磐」が出てくるけど。
でも、「じょうばん」だと「常磐」だけ。

それは、この「磐」の字が常用漢字じゃないかららしくて。
地名以外の場合「盤」と表記されるみたい。


そのへんを@nifty辞書で調べてみると(▼記号は常用漢字外)

●じょうばん 【常▼磐】すべて大辞林 第二版より

(1)常陸(ひたち)国と磐城(いわき)国。
(今の茨城県・福島県東部)

●ときわ ときは 【常▼磐】〔「とこいわ」の転〕
(1)常に変わらない岩。
(2)いつまでも変わらない・こと(さま)。とこしえ。
(3)木々の葉の色が一年中変わらぬこと。また、常に緑色を保つ木。常緑。

なんだそう。(常夏の「とこ」と、磐の「いわ」で「とこいわ」なんですね)


そういえば、冬には枯れてしまう露草。
同じツユクサ科でも、常磐露草(トキワツユクサ)は冬でもツヤツヤした葉をしているし。
松のように、葉が一年中緑色を保つ常緑樹を常磐木(ときわぎ)と言ったり。

色の中でも、常磐色(ときわいろ)は常緑樹の葉のようなくすんだ緑色。


……はい。よ〜っく分かりました。

でも、今まで下が「石」だったか「皿」だったか。
ドッチなんだろうと悩んでたのに……。

ちょっと徒労感。

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